川原湯温泉 湯巡り
2006年12月30日(土)

■はじめに。
万座・草津方面からの帰りに川原湯で日帰り入浴しました。
実はわたしは川原湯で生まれ育ち、6歳くらいまでここに住んでいました。まだ小さかったので記憶は曖昧ですが、笹湯に毎晩通ったことだけはよく覚えています。(王湯は家からちょっと離れていたので、もっぱら笹湯に入っていたそうです。)
現在川原湯は八ッ場ダム予定地となっていて、わたしが分かるだけでもかなりのお店や旅館が立ち退いて閑散とした状況になっていました。
自分のルーツともいえる場所がダムで沈んで無くなってしまうのは、とても寂しいことです。数年しかいなかったわたしでさえそう思うのですから、ずうっと生活されている方は本当に断腸の思いでしょう。
八ッ場ダム完成とともに川原湯の駅も温泉もダムの上に新しく建設されますが、昔ながらの鄙びた温泉街が無くなってしまうのは残念です。自分の記憶にはもちろん、温泉好きの方の記憶にも残るように、レポートを作成したいと思いました。


まず、王湯の駐車場に車を止めました。
すぐ上には湯かけ祭りが行われる川原湯神社の鳥居が見えます。湯かけ祭りは小さい頃に見たのをボンヤリ覚えています(^×^;)
鳥居の向こうに新源泉があって、「自由に温泉卵が作れて、とっても美味しいのよ。」と王湯の常連さんが教えてくれました。王湯でも卵は売ってるみたいです。

 


「柏屋」「みよしや」「高田屋」はまだ立派に営業している様子。
しかしメインストリートを下っていくと、小さな旅館は廃業したり建物そのものがなくなっている。お土産物やさんも昔は数件あったと思うんだけど…。
今営業している旅館にはぜひ、頑張って欲しい。

 



王湯

料金:大人300円 泉質:含硫黄−カルシウム・ナトリウム−塩化物・ 硫酸塩温泉 

「王湯」入り口。
立派な家紋は源氏の笹竜胆だそうです。
我が家の行きつけは「笹湯」だったので、ここはまだ入浴3回目くらいです。

 


受付。半纏をはおった気さくな感じのおばさんが対応してくれました。奥にはこたつがあって、お客さんの声がかかるまでそちらで待機しているようでした。
常連さんが多いのでのんびりした感じなのでしょう。

 


■まずは露天へ。
玄関の脇の廊下を通ってお風呂へ向かいます。
ここは露天と内湯が分かれているので、両方入るにはいったん洋服を着替えてから移動しなくてはなりません。
わたし達はまず露天に向かうので、廊下の奥のガラス戸を抜けて行きます。

 


 

■露天風呂への渡り廊下。

 

■更に急な階段を下りて行くとすぐに脱衣所があります。


 

■脱衣棚。ロッカーは無いので貴重品は自己管理です。

 

■振り返ると洗面台もあります。ドライヤーは無し。


露天風呂です。
細長い形で、4〜5人でいっぱい位の大きさです。石の塀にぐるりと囲まれているので浸かってしまうと景色は見えませんが、落ち着いて入れます。わたしは写真を撮るので立ち上がってしまいましたが、近くに建物があるのでもしかしたら向こうから見えたかも(;´Д`)
ここはカランも無いので、体を洗うのは内湯の方がでしょう。

 


ここは源泉の温度が80度近いので、加水しないととても入れません。張り紙にも「水は絶対止めないで!」と書いてありました。おかげでお湯は適温。
万座・草津と酸性の強いお湯が続いたせいか、お湯は柔らかく感じました。色は透明ですが多少硫黄の香りがしました。
他の方がいらしたので、わたしは上がりました。

 


■内湯へ。
露天風呂の脱衣所で洋服を着てから、内湯まで移動。こういうとき浴衣だったら本当に楽なんだけど…。
渡り廊下をとって返し、また急な階段を下ります。お年寄りにはちょっと辛いかも。

 


内湯の前には一応ソファーがあって、休めます。
オットとはここで待ち合わせました。

 


 

■でかでかと掲げてあった看板。これなら間違えないでしょう…。

 

■内湯の脱衣所。写真右奥の扉から入ります。


階段を下りていくと湯船が見えます。
わたしはいつも露天風呂しか入らなかったので、ここは初めてです。先客の方がお二人いらっしゃいました。
わたしは結構人見知りなので、大抵お風呂では黙って沈んでいるのですが、お二人が話しかけてくれて色々教えてくれたので楽しい思いができました。お二人とも群馬の方でした。

 


内湯の湯船です。想像以上にレトロな感じのお風呂でした。
お湯は露天と同じですが、浴槽の色のせいで多少違って見えますね。こちらも加水しながら入ります。
カランがあるので体や頭はここで洗った方がいいでしょう。シャンプーや石けんは無いので各自お持ちください。

 


受付に貴重品を預かって欲しいと申し出たら、「内湯にガラスばりの小部屋があるから、そこに置いて見張っててください」と言われました。最初意味が分からなかったのですが、多分この写真のガラスの向こうの部分の事ですね。
ちなみにわたしは、デジカメとともに財布はビニールの巾着に入れて浴室に持ち込みました。

 


「王湯」を出た後、「笹湯」目指して温泉街を散策しました。
この「山木館」はむささびの来る宿として有名で、なかなか良さそうなお風呂もあります。
雰囲気もわたし達好みなので、今度ぜひ宿泊したいお宿です。

 



聖天様露天風呂

料金:大人100円 泉質:含硫黄−カルシウム・ナトリウム−塩化物・ 硫酸塩温泉 

ここは温泉好きの方には有名な所です。新源泉が発見されて、15〜20年前に作られた露天風呂です。
わたしはまだ入ったことはないのですが、オットは前にわたしの父と一緒に入ったことがあります。

メインストリートから山のほうにのびている階段を上がっていきます。もし誰もいなかったらわたしも入りたいと思ったのですが…。

 


やっぱり温泉好きな先客がいました。
それも男性ばかり5〜6人も。
「入れば〜」と言われたのですがさすがに遠慮しました (;´Д`A ```
お風呂の写真も撮れなかったので、外観だけ。
いつかチャレンジしてみたい。

 




笹湯

料金:大人300円 泉質:含硫黄−カルシウム・ナトリウム−塩化物・ 硫酸塩温泉 

聖天様露天風呂よりもメインストリートをちょっと下がったところに、小さな階段があります。地元の人かよほどの温泉好きな人じゃないとなかなか分かりにくい場所です。
この階段を下っていきます。

 


さらに狭い路地を進んで行きます。
看板も何もないので初めての人は不安になりそうな道です。つきあたりにちょこっと見える建物が目的の「笹湯」です。

 


外観は、わたしが子供のときとほとんど変わっていないと思います。
わたしが最後に来たのは10年ほど前。その時はまだ内湯も昔のままだったので、この10年の間に内装はリニューアルしたものと思われます。
無人の受付で料金を箱に入れてはいります。

 


女性の脱衣所。
雰囲気はあまり変わっていませんが、板が新しいものだったので張り替えたようです。

 


浴槽は、大きさは変わっていないと思いますがタイル張りになってかなり綺麗になっていました。昔はコンクリートだったような気がする、と写真を見た母が言っていました。
ここはカランがないので浴槽からお湯をくみ上げて体や頭を洗います。とても小さなお風呂ですが、地元の人はゆずりあって仲良く利用していました。わたしはよく頭から浴槽に落下して、助けてもらった記憶があります( ̄∇ ̄;)

 



「まるこが中学生になる頃には八ッ場ダムも完成するよ。」とずうっと言われて育ったのですが、実際には数十年たってもまだダムも完成せず、川原湯温泉も現存しています。でもダム工事が着々と進んでいるのも事実で、今の姿の川原湯が無くなってしまうのも時間の問題でしょう。
本当に水没してしまうまでにまた再訪して、しっかりと記憶に焼き付けておきたいと思っています。